前立腺外来
当クリニックでは、男性であれば年齢が上がると共に誰もがかかる可能性がある前立腺疾患に対応できるよう、前立腺外来を設けております。
診療時間内であれば、随時受付けしております。
そもそも、前立腺とは膀胱の下にあり骨盤底部に位置する、精液の一部である前立腺液を分泌する臓器です。
前立腺疾患としては、主に加齢と共に前立腺が大きくなる前立腺肥大症、様々な要因で炎症を来す前立腺炎、2020年には肺癌に次いで2番目に多くなるとされている前立腺癌が挙げられます。
前立腺の位置
必要な検査
初診時には、問診や触診に加え、検尿、腹部エコー検査、
また採血で前立腺癌の腫瘍マーカーにもなりうるPSAを測定することで、概ね診断することは可能です。
基準値が4ng/mlとされているPSA値が高い場合にはMRI検査、前立腺針生検でも精査を検討させて頂きます。
前立腺肥大症
症状
前立腺が大きくなることで、尿道が狭くなりオシッコにかかる時間が長くなったり、出にくくなるといった症状に加えて、オシッコの我慢ができない、回数が増えるといった症状も一緒に出てくる場合もあります。例えば、長時間の運転が出来ない、バス旅行に行けないといったことから、受診される方もおられます。
治療
まずは、お薬を飲んで改善するかを診ていくことが多いですが、お薬での治療で効果が乏しい場合には手術といった治療を検討する場合もあります。
前立腺癌
症状
初期の場合には、無症状であることがほとんどです。
進行した場合には、前立腺肥大症に似た症状であったり、骨に転移することも少なくなく、腰痛で見つかる方もおられます。
治療
初期で発見された場合には完治を望める方がほとんどです。
病期(癌の全身への広がりの程度を示した指標)、ご年齢を考慮して、様々な治療法を検討することになります。
手術療法、放射線療法、ホルモン療法(男性ホルモンを抑える治療)、場合によっては化学療法(抗ガン剤による治療)といった治療を状況により組み合わせることで、治療していきます。
前立腺炎
症状
細菌感染が関わる急性前立腺炎と、関わらない慢性前立腺炎があります。
急性前立腺炎は、突然オシッコが近くなったり、オシッコをする時に痛みを生じたり、残尿感が出たりします。ひどくなると、高熱を来すことも稀ではありません。
慢性前立腺炎は、股間部の痛みや、違和感、オシッコが近くなるといった症状がでます。
治療
細菌感染が疑われる場合には、抗生剤内服や点滴を行います。
慢性前立腺炎の場合には、排尿改善薬や生薬を組み合わせることに加え、前立腺マッサージを行うことで良くなることもあります。